些細な可笑しさ
毎日の些細なことに、可笑しさを見出す。
私の向かいのデスクに書類を広げた課長はおどけてそう言った。
可笑しさを見出すと笑顔になって、仕事も少しは楽しくなるでしょ、と。
書類でいないいないばあをしながら、そう言う課長は笑顔だった。
人の笑顔が好きだと思う。
みんなそうだと思うけれど。
人の笑顔ってなんでこんなに魅力的なんだろう、恋しそう。
みんなが些細なことに可笑しさを見出して、みんながもっと笑顔になればいいのになぁ。
次々鳴る電話も来客のチャイムもふきとばして、みんな笑顔でいられたらいいのになぁ。
そう思うから、でもみんな忙しいから、せめて私は笑顔でいようと思った。
課長の言うように、些細なことに可笑しさを見出して、笑顔でいよう。
ドラマチックなことがなくても、昨日と同じような今日でも、大事にして、小さなことも見逃さずに楽しく生きよう。
ありがとう課長。
その言葉を聞くために私は今日職場に来ました。